重賞レース回顧・フェアリーステークス（ＧⅢ）

重賞レース振り返り、今回は2024年のフェアリーステークス（GⅢ）です。

年明けの牝馬重賞を制したのは西村淳也騎手騎乗のイフェイオンでした。未勝利勝ちからのチャレンジでしたが、接戦をモノにして重賞初制覇を飾りました。

レース内容を振り返って独自目線で感想を記していきたいと思います。

上位陣のレースぶりを振り返る

各馬に対する雑感は以下のような感じです。

1着　イフェイオン

下見所では外めを勢い良く周回し、気配は良好そのもの。好スタートを決めると好位の外を良い感じで追走。前半はやや掛かり気味だったが、向こう正面の奥側で折り合う様子。終始、外コースを回ったが、ラストに追い出されると力強く脚を伸ばし、残り１ハロンで前を捉える。マスクオールウィンが外から勢いよく迫ってきても交わさせず、クビ差だけ前に出てゴール。中山1600ｍで不利とされる外枠を見事に克服。地力が一枚上だった印象。

2着　マスクオールウィン

馬体重は６キロ増でもさっぱりと見せる。スタートすると出遅れて後方２番手からの競馬。道中は鞍上がしっかり抑えて、末脚を溜めた。４コーナー手前から外へ持ち出し、直線はコースの大外へ。ゴーサインに鋭く反応して前を追うと、残り200ｍを切ってイフェイオンに並びかけたが、そこから最後までは勢いが同じになって２着になる。惜敗だった。

3着　ラヴスコール

パドックでは馬体をすっきり見せる。互角のスタートから中団の前めの内のポジションに。道中は無理に動かず脚をためることに専念。最後の直線は馬群を捌きながら勢いよく伸びてきた。経済コースを運んで最後の切れ味を生かした好騎乗で３着まで上がってきた。

4着　スティールブルー

頭を高くして、いくらか子供っぽい仕草でパドックを周回。スタートは互角だったが、行く気がないような感じで中団の後方に位置した。道中は前に馬を置いて、比較的スムーズに運ぶ。４コーナー手前から進出した際はロスのないコーナリングで力を溜めた。直線は良い感じで伸びてきたが、先に前に抜け出した上位陣の脚色は衰えず、４着まで上がるのが精一杯。後半４ハロンが加速していたラップ構成なので、前半のポジション取りが結果に結びついた感。

5着　ニシノティアモ

パドックの気配は良好そのもの。少しの出遅れからポジションは中団の後方になる。トータルして外を回って、３コーナーではインから弾かれて外に振られてしまった。しかしながら４コーナー手前から差を詰め、直線もじわじわ脚を伸ばして５着まで挽回した。

上位以外の注目馬

7着　テリオスサラ

スタートで大きく出遅れてしまったのが敗因。道中はインコースを回り、直線だけ外に出して追い込んできたが、７着までが精一杯。それでもコンマ４秒しか負けていないので力はある。鞍上は「勝負になると思っていた。これからが楽しみ」と悲観していない。

まとめ

上位陣が接戦を演じていて、さらに正月明けの開催ということで、今回のレース結果がそのまま今後の実力比較になるかというと少し考えにくい。

出負けして終わってしまったテリオスサラを含め、このレースの結果はあまり重視せずに今後のレースを見守った方がいいと思われる。